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34 一緒に風呂に入るのはやめておく

ผู้เขียน: 栗栖蛍
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-06-15 08:34:46

 お泊り会の夕飯にカレーを作った。咲が手土産で持参した牛肉の効果で、見た目も味も豪華だ。

「すっごい、咲ちゃん。女子力高すぎる」

「へへん、これくらいはな」

 咲として料理をする事はあまりないが、ヒルスとして兵学校に居た頃の野営訓練が地味に役に立っている。ピーラーを使わずに皮むきをする咲に、芙美が目を輝かせた。

 夕食後、芙美が「一緒にお風呂に入ろう」と提案したが、咲はそれを断った。女同士とは言え、もし後で智にバレるような事になれば、何を言われるか分かったものじゃないからだ。

 風呂の後の支度を済ませて、芙美が客室に敷いてあった布団一式を両手に抱えて自分の部屋へと運び込む。どうやら先に蓮が準備してくれていたらしいが、芙美には不服だったようだ。

「一緒に寝なきゃ、お泊り会の意味ないよね」

「そうだな。ありがと」

 芙美の着ている水色とオレンジのチェック柄のパジャマは、彼女のイメージに良く合っている。咲のは姉が準備したもので、無駄なヒラヒラが多いピンク色のパジャマだ。だから余計に、蓮が夜までいないと聞いてホッとしていた。

 雨の気配がして、咲がカーテンを閉める。「あぁ」と隙間に見える闇を覗いた芙美の顔が、不安気に歪んだ。

「芙美、下行ってテレビでも見ようか?」

「ううん、今日は……」

 芙美が言い掛けたところで、彼女のスマホがメールの着信音を鳴らす。

「お兄ちゃんだ」

 ベッドに腰掛けた芙美の横に座って、咲は向けられたモニターを覗いた。

『雨、大丈夫か?』

 心配する蓮に芙美は小さく微笑んで、『平気』と返す。

「今日は咲ちゃんがいるから平気だよ」

「なら良かった。アニキ、心配してくれるんだ」

「雨の時だけは優しいかな。私が怖がるからね」

 芙美は机の充電器にスマホを繋いで戻って来ると、「ねぇ」と咲を伺った。

「咲ちゃん最近元気なかったけど、何かあった?」

 自分では自覚していなかったが、智の死へ対する不安がここの所ずっと響いていたのは確かだ。

「ごめん。心配かけてた? 大したことじゃあないんだけど」

「そうなの? 恋の悩みとか、何でも私に相談してね」

 芙美はバンと自信あり気に胸を叩く。どうやら思ってもいない方向に勘違いされているようだ。

「はぁ?」

「だって、お泊り会といえば恋バナじゃない?」

「そ、そうなのか?」

 リーナに夢中で、芙美に夢中で、自分の恋愛なん
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